労働問題相談センター
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社会保険労務士 三重英則
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年次有給休暇取得の問題

年次有給休暇は、労働者にとって大変重要かつ強い権利です。 過労死など超過労働による悲劇が社会問題化する中、労働者の心と体の疲労を回復させ、健康を維持するため法定休日、会社指定休日以外に毎年一定の休暇を有給で付与するべきであることを定めています。
年次有給休暇を取得することは労働者の当然の権利ですから、会社側は労働者の有給休暇の取得申請を拒否することは労働基準法上許されません。休暇の取得日の変更も業務に支障がでる場合等を除いて原則認められません。 有給休暇取得の問題で悩んでいる方はご相談下さい。
有給休暇取得申請を拒否されたり、業務に支障がないのに取得日を変更され納得できない方の相談、 解決のお手伝いをしております。

一人で悩まず一度相談してみて下さい。
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年次有給休暇取得支援
年次有給休暇取得問題とは
年次有給休暇取得問題に対する基本的考え方
パート労働者等の年次有給休暇

有給休暇取得の問題事例(Q&A)
(1)業務多忙を理由とする有給休暇取得日の変更、取得拒否
(2)有給休暇取得を取得日前日に申出たことを理由とする取得拒否
(3)有給休暇取得要件を満たしたにもかかわらず、有給休暇未付与


年次有給休暇取得問題とは

労働者が年次有給休暇を取得する権利は非常に強い権利ですから、労働者が会社側へ有給休暇の申請を行い、特に会社側が何も言わなければ申請日の就労義務は消滅することになります。申請の際に何のために有給休暇を取得するのか会社側が聞いてくる場合がありますが、自分の有給休暇を何に使おうが労働者の自由ですので必ずしも理由を言う必要はありません。 労働者の福祉的権利ともいえる有給休暇取得問題には以下のようなものがあります。

(1)うちの会社には、有給休暇はないなどと言って取得申請を拒否する
(2)『今は忙しい時季だから』などと言って、申請者の業務に他の労働者を配置するなどの対策を講じずに一方的に有給休暇取得申請日を変更する。
(3)パート社員に有給休暇を付与しない。

有給休暇取得の権利のある労働者に上記のような対応を会社側がとった場合は、労働基準法第39条違反となり、有給休暇を与えなかった会社側或いは有給休暇の期間について賃金を 支払わなかった会社側は、6箇月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金に処せられます。


年次有給休暇取得問題に対する基本的考え方

年次有給休暇は、
会社に入社した日 → 6箇月間継続して勤務 → 10日の年次有給休暇が付与される

全労働日の8割以上出勤

継続勤務年数
6箇月
1 年
6箇月
2 年
6箇月
3 年
6箇月
4 年
6箇月
5 年
6箇月
6 年
6箇月以上
付与日数
10日
11日
12日
14日
16日
18日
20日

時季指定権と時季変更権

(1)労働者の時季指定権
労働者が有給休暇を取得する時季を指定する=取得の申請を行うということ
※有給休暇は労働基準法で労働者に保障された当然の権利ですが、時季指定をすることで はじめて具体的に権利を行使することができます。

(2)会社側の時季変更権 会社側は、労働者が時季を指定したことで、その労働者に休暇を与えると業務の正常な運営に支障が出る場合のみ、時季の変更を行うことができます。

※会社側は、上記の事情がある場合のみ変更権はあるが、拒否権はない。


パート労働者等の年次有給休暇

パートタイム労働者等の所定労働日数が少ない労働者には、有給休暇が比例的に付与されます 1週間の所定労働日数4日以下の者若しくは年間の労働日数が216日以下の者 +1週間の労働時間が30時間未満であること

1週間の所定
労働
日数
1年間の
所定
労働
日数
継続勤務期間
6箇月 1年
6月
2年
6月
3年
6月
4年
6月
5年
6月
6年
6月
4日
169日〜
216日
7日 8日 9日 10日 12日 13日 15日
3日
121日〜
168日
5日 6日 6日 8日 9日 10日 11日
2日
73日〜
120日
3日 4日 4日 5日 6日 6日 7日
1日
48日〜
72日
1日 2日 2日 2日 2日 3日 3日


有給休暇取得の問題事例(Q&A)

Q:業務多忙を理由に有給休暇取得日を一方的に変更すると会社に言われました。他の社員で対応することも可能な状況だと思うのですが、このようなことは許されるのでしょうか。

A:今は忙しい時期だから有給休暇は与えられないとか取得日を変更してほしいという話は、よく聞きますが、有給休暇は労働者の重要な権利ですから拒否することは法律上許されませんし、取得日を変更することも原則許されません。例外として取得日の変更が許されるのは、有給休暇の申請をした労働者にその時季に休まれると会社業務に重大な支障が出る場合だけです。それも他の労働者に代わって業務を行わせること等の対策を検討した上で、それでも支障が出る場合に限られます。有給休暇申請の効力は労働基準法上、大変強い効力を持っていますので、会社側が承認するかしないかはそもそも問題ではなく、時季変更権の行使がされなければ自動的に申請日の就労義務は消滅します。

Q:有給休暇の取得を取得日前日に申出たところ、前日の申請は認めないと言われ会社に有給休暇の取得を拒否されました。会社は前日申請の場合は拒否できるのでしょうか。

A:有給休暇は労働者の重要な権利ですから、休暇権の行使については制限されることはなく申請が有給休暇取得日の前日であっても可能とされています。ただ、会社は業務に重大な支障がでる場合は、時季変更権を行使できることになっていますから、就業規則等の有給休暇についての条文をよく確認 する必要があります。 取得日前日に有給休暇の申請を出したことを理由に取得を拒否されたというケースはよくありますが、会社には取得日を変更する権利はありますが、拒否することはできないということを憶えておくといいでしょう。

Q:有給休暇を取りたいと会社に言ったところ、『パートに有給休暇があるわけないだろう』と言われました。『パートにも有給休暇は付くはずです』と言っても取り合ってくれません。

A:正社員の場合、有給休暇取得要件を満たしているにもかかわらず未付与というケースはほとんど無いようですが、パート社員については、未付与とされているケースが多いようです。例えば、あるパート社員の1週間の労働日数が1日であり継続して6箇月間勤務したとします。このような雇用形態の場合でも6箇月後には1日の有給休暇が付与されます。これを比例付与と言い労働基準法第39条有給休暇の条文に記載されています。比例付与ですから1週間の労働日数が2日、3日、4日と増えていけばそれに比例して有給休暇の付与日数も増加します。パート社員であっても会社は雇用する際に、休暇を含む労働条件を労働者に書面で明示しなければなりません。入社の際には、有給休暇についてもよく確認しておくといいでしょう。